【オススメ】 竹林七草、桜井みわ、雛川まつ/お迎えに上がりました。〜国土交通省国土政策局 幽冥推進課〜


お迎えに上がりました。 1 ~国土交通省国土政策局 幽冥推進課~ (ジャンプコミックス)

■【オススメ】割とある成仏ものだが、ヒロインが素直でストレートなのは 胸にぐっとくる。

原作ありもののコミカライズの例に従い仕上がりは上々。


ヒロインの職業は国土交通省と公務員だが幽冥推進課といって 地縛霊となった元国民を成仏するよう説得交渉する仕事。 しかもその職場にいる人間は彼女だけ。あとは皆人間ではない 者ばかりなのだった。


今までの職場がすべて潰れたりリストラされてきただけに、 この仕事への意気込みは充分な主人公。しかも彼女はまっすぐ。 片付ければいい、という観点ではなく、どうすれば一番よい結末を 迎えられるか、を考えて行動する。…素敵すぎる。そして彼女の教育係は、猫。そりゃ完璧な設定である。


ヒロインがもたらす結末は、誰もが納得する素敵なもの。 全エピソード、そうしたハッピーエンドであるのは素晴らしく、 彼女の能力も示している。そんな彼女をスタッフたちもみな もり立てようとしている。話の構造が非常によろしい。


ひたむきなヒロインが素敵な一作。空回りしているわけではないところがポイント。良い話をマンガにしました。


【データ】
原作=竹林七草、漫画=桜井みわ、キャラクター原案=雛川まつ
お迎えに上がりました。〜国土交通省国土政策局 幽冥推進課〜
【発行元/発売元】 集英社 (2019/11/1) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ お迎えに上がりました。 1 ~国土交通省国土政策局 幽冥推進課~ (ジャンプコミックス)
国土交通省内のマル秘部署『幽冥推進課』で臨時職員として働くことになった朝霧夕霞。同僚は全員妖怪、職務は国土開発の妨げになる地縛霊を説得して立ち退かせること!? WEBで「泣ける」と話題の新時代“あやかし×お仕事”ストーリー、第1巻!!


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【オススメ】 冬目景/空電の姫君


空電の姫君(1) (イブニングKC)

■【オススメ】 リアルなバンドもの。 出版社かわっての続編。ここからでも話は読めるが、まあ前編から読んだ方がすんなり入れる。

プロになることを目指すがカリスマ性もなくテクニックも普通なバンドの話。


家族や家族同然の人の死が背景にあるところが作品の個性。失敗や挫折のはなしは前編で描かれており本作の主人公はかなり強い状態で突っ走っている。こう固まってくると、この話はヒロインの、というよりバンドメンバーと友人女性の話になるほかない。


でも登場人物の造形はしっかりなので、それはそれで十分に面白い。 知り合いが少なくても、その少ない知り合いやきっかけを活かして話が転がっていくのはなかなかリアル。


なお前編にあたる「空電ノイズの姫君」も話運びはゆっくり。それでも読ませるのが著者の腕。2年前の作品で、なんで紹介していなかったのかというと、幻冬舎作品だから。ポリシーとして買わない出版社がいくつかあるので…。


【データ】
冬目景
空電の姫君
【発行元/発売元】 講談社 (2019/10/23) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 空電の姫君(1) (イブニングKC)
伝説のロックバンドのギタリストを父に持つ女子高校生・保坂磨音(ほさかまお)はアマチュアバンド「アルタゴ」のメンバーになる。歌が上手くて美人でミステリアスな親友・支倉夜祈子(はせくらよきこ)も絡んで練習やライブに挑む彼女の青春漫画。バーズコミックス「空電ノイズの姫君」全3の続編ですがここから読んでも大丈夫です。冬目景さんの最新作を是非どうぞ。


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【オススメ】 小山ゆう/颯汰の国


颯汰の国 (1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】徳川の治世、改易の憂き目にあった 藩の姫を守るため行動をともにする男の話。

江戸時代、父母はなく和尚のもとで育てられている 子供。彼に若くして一流の剣と学問を身に付けさせなければ ならない、と急ぐ和尚だったが、喀血してしまう。 死が近いことを悟り、知り合いの夫婦のもとに彼を託す。 跡継ぎとして平穏な人生を送ることを望む、としつつ、 数奇な星の下に生まれた男ゆえどのような運命が待ち受けるか… しかし生き抜くんだぞ、と和尚は言い残す。


ここまで40ページ足らずでテンポよく過不足なく 基本設定を描写する、さすがの導入。その後青年となり、 姫の話を経た上でその姫を描く前に、1シークエンス 過去に戻って主人公の青年が和尚のもとに来ることに なった場面を描く。なぜそこに入れるのか、は、 もちろん理由があるわけで。この辺のバランスは絶妙。


道場での対抗試合に姫が興味をもち、そこで主人公と接触する。 活発で闊達な主人公は小山ゆう作品の持ち味である陽の部分。 しかし人物が揃ったところで、藩にお取り潰し、改易の沙汰が下る。 藩主は切腹を迫られるが、姫や殿は逃したいと考える。 その逃避行に主人公は同行することにする。


敵から逃れ、仲間を集め、策を練り道を探す話。 その舞台に江戸時代初期を選んだのは面白い。 まだ前段にすぎない一巻だが、今後の展開につながる要素を すべて示たうえで一巻だけでも読み応えのあるものに なっており、さすがの上手さである。 続刊同時発売→颯汰の国 (2) (ビッグコミックス)


【データ】
小山ゆう
颯汰の国
【発行元/発売元】 小学館 (2019/9/30) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 颯汰の国 (1) (ビッグコミックス)
江戸幕府に抗った男…大人気歴史物語!!
徳川家康から秀忠、家光へと移行していく時代、 改易の憂き目に遭いながら、屈することなく敢然と幕府に立ち向かった男がいた!! 名は佐々木颯汰。数奇な運命を背負った颯汰は、 いかに生き、戦うのか…巨匠・小山ゆう熱筆!! 圧倒的スケールで描き出す、 歴史スペクタクルロマン、ついに開幕――!!


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【オススメ】 はやかわけんじ/デカニアラズ


デカニアラズ (1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】勧善懲悪のためには、パワーとコントロールが必要。 刑事と暴力団と悪辣な犯罪者とをめぐるピカレスクもの。

暴力団についてぐだっと能書き垂れる最悪な導入ののち、 主人公だろう刑事ふたりによる警察署での取り調べに突入。 芸能事務所の代表で、タレント候補へのわいせつ行為 で訴えられているという。しかし犯行から日数もたっている。 証拠がないので逮捕も難しい状況だった。


そこで動いたのが、暴力団。何者かから指令があり、 芸能事務所に向かい、相手を殲滅のうえ、クスリを見つける。 大量の薬物のほか、監禁されていた女性を発見、 従業員は代表の関与を証言した。が、容疑者は総務大臣の息子で、 刑事は買収されることを求められる。 しかし容疑者と父親の大臣が警察署を出た途端、そこには取材陣が。 SNSで情報が既にばらまかれていたのだった。


その背景に、刑事の一人が深く関与しているのだろう、 というのがバディを組んでいる刑事の読み。男は刑事じゃない"何か"だ、 と。既存の警察組織の歪み汚れ、縦割りと前例踏襲。 既存のルールでは根本的に解決できないことへの一つの回答としての 世直し。そのためには背景にそれを実現する力が必要、ということで、 勧善懲悪にはパワーがいる、という極めてまっとうで単純なお話である。


この手の話はどう転がしていくのか難しいが、続刊は買います。


【データ】
はやかわけんじ
デカニアラズ
【発行元/発売元】 小学館 (2019/10/11) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ デカニアラズ (1) (ビッグコミックス)
史上最も性格の悪い刑事登場!
“この男、刑事にして刑事に非ず”――
東京・新宿。 ヤクザは形骸化し、警察には隠蔽体質が蔓延っていた。
新宿中央警察署の花田は一見お調子者の刑事。 先輩・三木元とともにある強姦事件の捜査に乗り出すが、容疑者・一乗寺に否認される。 一方、暴力団・万青会の若頭・鉄路は薬物絡みで揉め、一乗寺の事務所に乗り込んでいた。
一見バラバラな事件、 しかし背後では花田と鉄路には繋がりが……!?
警察とヤクザ。 決して志を共にすることのない筈の彼らが貫こうとするルール無用の“正義”とは――
「いやー、バカが減るとメシが美味い!」
「あいつは、刑事じゃない“何か”だ――」
史上最も性格の悪い刑事・花田による、 痛快ピカレスク・ロマン開幕!!


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【オススメ】 福地翼/ポンコツちゃん検証中


ポンコツちゃん検証中 (1) (少年サンデーコミックス)

■【オススメ】地球を破滅から救うことを 課せられた不器用な者同士のバディもの変形ラブコメ。

目つきが悪く口もぶっきらぼう、なので誤解され 人に頼られたいのに頼られたことのなかった少年。 彼がいま初めて人に頼られていた。


それは となりのクラスの女の子。彼女が毎日彼を頼る理由。 それは、彼女に託された能力にあった。 彼女は超能力を授けられているのだが、 それは毎日内容が変わるのだという。 それを神様と称するものが彼女のスマホにメールで毎日 送ってくる。 たとえば今日の能力は「触った物をドローンにする能力」 だった。


ポンコツな彼女の能力検証に日々付き合う主人公。 両者でほんのりラブコメ的な展開をしつつ、 超能力ものでもありSFチックでもある本作は、 一年後に隕石が地球に衝突する、その回避のために どんな能力を発揮すべきか、の実験検証であるのだった。


日々能力が変わるのでその検証を行う、という点で 小さなエピソードが構成されている。大きな物語としては、 地球滅亡の回避。そこに、ふたりのラブコメ要素を加えることで、 なかなかに楽しい感じに仕上がっている。いや、地球、大変なんだけども。


彼女の存在に心揺らされながらも、着々と冷静に能力の可能性を 掘り下げていく少年は頼もしい。それと。関西弁は、かわいい。


【データ】
福地翼
ポンコツちゃん検証中
【発行元/発売元】 小学館 (2019/9/18) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ ポンコツちゃん検証中 (1) (少年サンデーコミックス)
鈍感な2人のドキドキ能力検証コメディー!
一度でいいから誰かに頼られたい 高校一年生の水戸くん。
そんな彼をはじめて頼ってくれた夢咲さんは まさかの「能力者」だった!
一年後来る隕石を止めるため、 毎日与えられる能力を検証する彼女は超ポンコツ! でも、とってもかわいいのです♪
水戸くんと夢咲さんの能力検証ライフは 甘酸っぱくも責任重大ッ!
鈍感な2人の ドキドキ「能力検証」コメディー、 ここに開幕です!


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【オススメ】 ヤマモトマナブ/キューナナハチヨン


キューナナハチヨン 1 (1巻) (ヤングキングコミックス)

■【オススメ】 北海道舞台の書店バイトもの。神様を絡めたところが巧い。

アルバイト募集に応募してきた大学1年生。ぶっちゃけ癖のあるような、 ちょいとあれな怖いもの知らずな彼が採用されたのは、神社の中にある 本屋さんだった。


おっちょこちょいも物怖じしない彼はどうやら神様に選ばれて採用されたらしい。その超常的な現象は今の所は彼にだけ起こるようで、神様に助けられて仕事を円滑にこなしていく…かと思いきや神様に邪魔されることも多々。とはいえ思惑があって彼を動かしているようではあるが。


書店での仕事を丁寧に描き、その本屋はかなりできるお店で、おおここは行きたいぞ!と思わせる。旭川は一度来訪したきりですが不思議な魅力の街でした。旭山動物園行く際に前泊してにすごいフレンチとすごい隠れ家バーに行ってびっくりした思い出が。そして書店いっぱいあるのね。ジュンク堂、未来屋書店、コーチャンフォー、ヴィレヴァンにくまざわ書店。 旭川冨貴堂書店末広店様には著者の前作の際にお世話になりました 。TSUTAYAフランチャイズでもあるのかな。


書店ものでありバイトものであり、かつご当地ものでもあり、神様というスパイスを加えたうえに、物語の本筋は恋愛コメディ。ご当地覆面アイドル、という設定はさすがに無茶苦茶だがそこに説得力もたそうとする段取りの力技はなかなか。


情報が渋滞するくらい詰め込まれているがこの濃度の高さは非常に好み。本作もオススメ。話の流れはドラマ「ヴィレヴァン! 」を彷彿とさせますが…いや「ヴィレヴァン!」は別に甘ったるい話はなかったんだった。


題名の意味に関しては…本書のおまけ4コマをお読みください。


【データ】
ヤマモトマナブ
キューナナハチヨン
【発行元/発売元】 少年画報社 (2019/10/1) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ キューナナハチヨン 1 (1巻) (ヤングキングコミックス)
北海道朝日河市の大学の新入生でお調子者・中河泰弥がアルバイトを始めたのは神社の境内にある書店。そんな泰弥をバイト初日から不思議な現象が次々と襲う!第1回北のまんが大賞を受賞した現役書店員ヤマモトマナブが贈る不思議系書店コメディ!


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【オススメ】矢寺圭太/ぽんこつポン子


ぽんこつポン子 (1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】近未来の物語としてとらえて読むと納得感ある、 独居老人と家政婦ロボットのお話。

地方の田舎で妻をなくし息子たちの心配にも首をふらず一人暮らしを する老人のもとに、家政婦協会の紹介でメイドロボットがやってくる。 そうした、ほのぼの日常コメディ。


冒頭の挨拶からメイドロボットの頭がぽろりと落ち、老人をぎょっと させながら当人は大丈夫ですロボットなので、旧式なのでよく落ちるんですよ、と言い放つ。つまりロボットして精巧というところを見せ、老人が電話 する先の息子のいる都会は空飛ぶ自動車っぽいものが描かれる近未来であることがさらっと示される。かように、細部にきちんと手をかけている、これはSFコメディである。


夕飯の準備をしようとするメイドロボットは包丁を持ちながら震えている。 それはロボット三原則に人間を傷つけてはならないとあるので刃渡り13センチ以上の刃物を持つと震えが出る…などという設定を作り込んだ細かい笑いあり。


一方の大きな物語は、この旧式メイドロボはこれが最後のお勤めでこのあとはスクラップされて500円玉になる運命…ってまだあるんだ硬貨…タバコは3千円する世の中のようだが…。それを知った老人は彼女を追い出すわけにもいかなくなる。他方、彼女を主人公に推薦したのは息子たちではなく亡くなった妻。病院で彼女をみており、それで残した夫に勧めることにした、らしい。人情噺としてなかなかに深い構造である。


続刊発売済→ぽんこつポン子 (2) (ビッグコミックス) 正直なところ、あらすじでは食指が動かなかったのだが、ミューコミプラス で紹介されているのを聞いてなるほど新しい視点があるのか、と思い直して読んだ次第。


【データ】
矢寺圭太
ぽんこつポン子
【発行元/発売元】 小学館 (2019/7/30) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ ぽんこつポン子 (1) (ビッグコミックス)
キュート可愛い!ぽんこつメイドロボ登場!
ちょっぴり未来、さびれた海辺の町で繰り広げられる どたばたスローライフコメディー。
妻を亡くし、静かに余生を送りたいと考える頑固ジジイ、 吉岡の元にメイドロボットが突然現れて… その人生が大きく変わっていく!?
こんなロボがそばにいたら、 あなたの暮らしも断然、楽しくなる! 『おにでか!』著者・矢寺圭太の新境地。 読めば、マイナスイオン出てきます!!


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