西連助/白星のギャロップ


白星のギャロップ 1 (裏少年サンデーコミックス)

■ワケありな才能がその道のトップを目指す類の話の競馬もの。競馬だけを描くわけにはいかないのはわかるが、そのために用意したテーマがナイーブにすぎる。

競馬ものなのでオススメしたいのは山々で、内容も面白くはあるのだが、 題材が少々時代がかっている。絵もやや躍動感には欠けるか。ただし止め絵としてみれば格好いいカットは多々。


栗東トレーニングセンターに併設された乗馬苑で乗馬をしている中学生。彼は競馬学校に行かないかとスカウトされる才能の持ち主であり本人も馬が好きなのだが、彼は競馬が嫌い。母親はパート先で倒れてから鬱状態で家におり、見るのは競馬中継だけ。彼がチラシ折に配達のバイトをし、母子家庭の手当と、貯金の切り崩しで生活している。母を置いて全寮制の競馬学校に入学するという手はない。


しかしそんなある日、母が家で倒れ、そしてそのまま亡くなってしまう。 そこへやってきた祖父母から、父親が競馬の騎手であると聞く。いや、確証はないらしいのだが。母がずっと応援してきた騎手がそうなのだろう、 と気づいた彼は、競馬学校へ進学することを決める。そして おそらく父親であるトップジョッキーをその座から引きずり落とす ことを目標に定めた。


という具合に、話は古風。いつの話のつもりなのか。ただしここからは競馬学校物語に。騎手二世や調教師の息子もおり久々の女子もいる。一方で素人も。主人公は当然乗れるほう。基本冷たいが面倒を見ないでもない。 そして馬には優しい。しかし、なぜ馬が好きなんだ?と問われて考える。 何がきっかけなのだろう。自問しているところで、彼の騎乗フォームが 件のトップジョッキーそっくりだと教官に指摘される。


二巻への引きはばっちり。競馬は好きであるし、 競馬学校話は面白いので当面は読み続けたいが、 テーマがテーマだけにオススメは保留で。 まぁでも子供が進路を選ぶ、決めるとなると、 相応のきっかけは必要なのかもしれない。 流されただけでは耐えられない場面も来るし。


【データ】
西連助 (にしれんすけ)
白星のギャロップ
【初出情報】裏サンデー(2016年) 【発行元/発売元】小学館 (2017/8/18) 【レーベル】裏少年サンデーコミックス 【発行日】2017(平成29)年8月23日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★★
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騎手を目指す少年たちの青春譚!!
「俺は競馬が大嫌いなんだ―――」 乗馬苑内で期待の星であるにも関わらず、 苛烈なまでに競馬を憎む少年・森颯太。
彼が夢見るのは一つ、トップジョッキー・藤宮将二をその座から引き摺り下ろす事であった―――
ジョッキーを目指す少年たちの青春群像劇!!
【編集担当からのおすすめ情報】 競馬を描いた作品は数ありますが、本作ならではの部分は「競馬学校から描いている」点です。 騎手になるための厳しい戦いや、肉体面、精神面での鍛錬を通して仲間ができ、成長していく… 王道の展開ながら実際の競馬 「俺は競馬が大嫌いなんだ―――」 乗馬苑内で期待の星であるにも関わらず、 苛烈なまでに競馬を憎む少年・森颯太。 彼が夢見るのは一つ、トップジョッキー・藤宮将二をその座から引き摺り下ろす事であった――― ジョッキーを目指す少年たちの青春群像劇!! 【編集担当からのおすすめ情報】 競馬を描いた作品は数ありますが、本作ならではの部分は「競馬学校から描いている」点です。 騎手になるための厳しい戦いや、肉体面、精神面での鍛錬を通して仲間ができ、成長していく… 王道の展開ながら実際の競馬


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