三浦秀雄/戦士に愛を


戦士に愛を(1) (アクションコミックス)

■人造人間に居場所はあるのか。

主人公は働いていた汚染除去プラントの業務休止に伴い 失職する。しかし次の職はなかなか得られない。 彼は人造人。結局、できれば避けたかった兵隊にしか 生きる道はなかった。


世界大戦の結果、人造人間が作り出され、 今度は人間対人造人の対立構造ができた、という話。 加えて国というか機構同士の対立もある。 後者のおかげで、人造人には兵隊という生き方があるのだが。 人造人間の肉体寿命は40年。ただし再活性化という 手があり、それは兵隊で3年勤めれば認められるという。 別に、人間と世帯を持つという手もある。


人造人間をメタファーにして差別を描こう、 という話だと気が重いな、と思っていたが、 その辺りは割と淡々と描いている。 毒、というものも、人間が別に作り出した兵器が 暴走したため、それを阻止するために 毒で制したという過去がある様子。 なので毒に耐性のある人造人間が作り出された、 ということのようだが、それにしても、 いずれ対立構造を生むにきまっている人造人間を 送り出した社会というのはちょっと安易に見える。 そんなジャッジはしないだろう。とはいえ、 労働力を安易に輸入する国家が巷にあふれる 状況は近似しているのではと言われれば 返す言葉はないが。


後半、主人公が兵隊入りしてから後は、 設定を忘れて戦士ものとして読めばよい内容である。 ただアクションシーンを描くには作画が見づらい。 その分、リアリティをもったグロテスクさとは 一線を画すので読みやすい面もある。 この後著者が何を描きたいのか次第。 続刊は買ってみたいがニコニコ発なのか。 そういう出自の作品は出オチものが多い印象が。


【データ】
三浦秀雄 (みうらひでお)
戦士に愛を
【初出情報】ニコニコ静画(2016年) 【発行元/発売元】双葉社 (2018/4/28) 【レーベル】ACTION COMICS 【発行日】2018(平成30)年4月28日第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
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おびただしい弾雨 鼻をつく火気 鼓膜を破る着弾 その戦場の最前線にあなたはいる! 読む者を戦場へと引きずり込むその臨場感!! かつてないほど戦場に近いコミック!!!

近未来を舞台に、人間の代わりに戦う人造人間達の物語。 先の大戦で世界は夥しく汚染された。その大地を浄化し街を再構築した人造人間達。大きな社会貢献を果たしながらも、彼らは人間達から差別と迫害を受け続ける。 機構政府に盲従し酷使されてきた人造人間達の中には、自由と「肉体の再活性化」を求め反抗を露わに行動する者が現れてきた。 そんな中、一人の人造人ウィズは、見えない前途から抜け出すため、機構政府軍に志願する。対立する連合軍との争いは激化していく。 初めての実戦、降り注ぐ弾雨。顔を半分吹き飛ばされたある兵士が、ウィズに呪詛のように語る。 「ここにいるのは…人造人だけだ…人間に造られ…人間の代わりに…殺し合いをして…死ぬんだ…お前も…」


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