【オススメ】 戸田誠二/憑依師


憑依師 1 (ホーム社書籍扱コミックス)

■【オススメ】死者が生前やり残した未練を期間限定で 叶えてあげる、という役割の死神を描く。 心に響く良い話。強くオススメ。

青年は母子家庭でネグレクトされた境遇で、 友達もおらずひったくりに走り、挙げ句 クスリをやってハイになったところで 交通事故で亡くなった。 そんな彼は、死神から、死者の霊魂を 自分の体に憑依させ、一時現世に戻り 死者の願いを叶える「憑依師」に なることを強制されるのだった。


生前の心残りを叶えたい人物が次々登場する 形の連作。エピソードの主役は回代わりで、 大きなストーリーの主人公は固定で、 という組み合わせで綴る作品は その丁寧な作りゆえに良質であることが 保証されている。


心残りのある死者と、遺された側との 最後の交流は心温まる。一方で、 それを通して憑依師である青年が、 生前に出来なかった経験をしていくことで 変わっていく流れもある。 この手の話は往々にして死神側を ドライにしがちなところを、 人間味のある設定としたことで話に厚みと深みが加わった。


そして、必ずしも心残りがあるわけではなさそうな、 悪い意味で未練がなさそうな人物のエピソードもあり、 そこで憑依師の主人公が悪戦苦闘し汗を流す 展開は哀しくも切なく、胸が熱くなる。


5エピソードで200ページ超と読み応え十分。 いやらしくない感じで人情味のあふれる話となっていて オススメ。


【データ】
戸田誠二 (とだせいじ)
憑依師
【発行元/発売元】集英社 (2018/6/29) 【レーベル】ヤングジャンプコミックス ※電子版で購入
■評価→ A(絶品) ■続刊購入する?→★★★★★
■購入:
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異世界に衝撃のキャラクターが誕生! 生きる意味を問うLIFEファンタジー 生きる気力も無く、罪を犯し死んだ青年クロカワ。死神に「地獄行き」を告げられるが、それを拒絶したクロカワはもう一つの選択肢、「憑依師」を命じられる。思い半ばで死んだ人の魂を自分に憑依させ、現世に戻り願いを叶える「憑依師」。さまざまな死者の願いと向き合う中で、無気力だったクロカワにも変化があわられる… 「憑依師」に託された役割とは――?


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