【オススメ】 桜井のりお/僕の心のヤバイやつ


僕の心のヤバイやつ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

■【オススメ】ヤバイ性癖を持つ少年のように 主人公を設定しつつ、実際は単なる陰キャラブコメ。

学校で「殺人大百科」という本を読む中学生。 僕が今最も殺したい女、として同級生の、 学校一美人で雑誌のモデルもやっている子をあげ、 「僕はとにかくその綺麗な顔が苦痛に歪むのが見たくて たまらないのだ」とする。彼女はきっと「死体になっても美しい  その躰は殺人鬼(ボク)だけのものになるのだ」-


要するに捻れた愛情の話。この話が可愛いのは、 彼のそうした異常さのアピールは導入部のみでエピソードを 重ねるうちにどんどん薄れていくこと。 彼女に向かって異常行動をするでもない。


本好きで一人が好きな彼がよく足を向ける図書室に、 お菓子大好きで隠れて食べたい彼女もよく訪れるという 仕掛けで何となく二人が一緒にいる場面も多く、 彼女自体は彼の存在に慣れている様子もあり。


彼女の字が汚かったり褒められるのが好きでドヤ顔したり、 マイペースな彼女に巻き込まれつつ、、 一巻最後ではようやく気づく。自分は彼女のことが好きなんだと。 そんなラブコメ。まぁ最初の独白で独占欲みたいに 出ている時点でそうなわけだが、心の中のヤバイやつとは その感情であると。それを自覚して認めてしまった続刊は さてどうなっているのだろう。続刊2巻発売済→ 僕の心のヤバイやつ(2) (少年チャンピオン・コミックス)


【データ】
桜井のりお
僕の心のヤバイやつ
【発行元/発売元】 秋田書店 (2018/12/7) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 僕の心のヤバイやつ 1 (少年チャンピオン・コミックス)
学園カースト頂点の美少女・山田杏奈の殺害を妄想してはほくそ笑む、重度の中二病の陰キャ・市川京太郎。だが山田を観察する内に、京太郎が思う「底辺を見下す陽キャ」とは全然違うことに徐々に気づいていき…!? 陰キャ男子・京太郎の初めて恋、始まる。陽キャ美少女×陰キャ少年のニヤニヤ系青春格差ラブコメディ!!


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桜井のりお/みつどもえ

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【オススメ】 和山やま/夢中さ、きみに。


夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)

■【オススメ】最初は絵もノリもよくわからなかったが 読みすすめるとなるほどこれは面白いかも。

タイトルのついた作品が8編収録。 おおまかには前半と後半とで違う話が2本収録。 両者ともキーワードは「かわいい」。もっというと、かわいい男子。


前半は、男子校でBL的な感じの流れ?と思ったが、男子校あるある的な 話か。いや、ないと思うけど。途中できちんと女の子が出てくる話も。 SNSやインターネットがつなぐ仲ってこういうものな気がする。飄々とした 男子中心に登場人物を変えて周辺くるくる踊らせてエピソードを作るのが前半の話。


後半はみんなに忌み嫌われる陰気な二階堂くんの話。 その前の席に座ることになった男子が、小学校時代の同級生に 彼の話を聞き、俄然興味を覚えてちょっかいを出すようになる。 ある種少女漫画の王道をひっくり返した作品だがその裏に 男子の友情というかそれを越えたなにかが滲み出しているが滲んでいるだけという、 この塩梅がまぁ好きな人にはたまらないのだろう。


この絵で高校生学園ものを描くというのがギャップな気もするが、 その辺は特にいじらずストレートに話を展開しているのは 良いと思う。


【データ】
和山やま
夢中さ、きみに。
【発行元/発売元】 KADOKAWA (2019/8/10) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→ 夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)
気になる君はうしろの席に――。 WEBなどで噂の作品たちが待望のコミックス化。 話題の作品「うしろの二階堂」は全ページ加筆修正のうえ、30ページ以上の描き下ろし続編を収録。



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【オススメ】 藤本タツキ/チェンソーマン


チェンソーマン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

■【オススメ】悪魔と一体化したデビルハンターの物語。 暗い設定だが前向きなファンタジーでもあるのは凄いバランス。

父親の借金のためカネを返しつづける主人公。 木を切る仕事では安月給なので腎臓を売り右目を売りなどしたが 結局悪魔を殺すデビルハンターが一番儲かる、として ヤクザの下で仕事をしている。


悪魔がいる世界、主人公も悪魔と契約してその力でハンターをしている。 底辺の暮らしだが夢もある。慎ましくせつない夢が。 だが彼は、自身が悪魔と契約したらもっと儲かると考えたヤクザに よって罠にかけられてしまう。その裏切りで死んだ彼は、しかし契約した 悪魔によって心臓を与えられ、一体化して再生する。


そこへ悪魔退治にきた公安課に、悪魔と一体化しながら乗っ取られなかった者 として珍重され正規のデビルハンターとして採用されることになる話。 シビアな暮らしをしていた者が夢を見る話、だがそれが、女性と寝たいとか 胸をもみたいとか、まぁ切実といえば切実、せつないといえばせつないが、 明るいといえば明るい。夢の持ちようがないとも言えるが。


相手の悪魔はまぁ酷い存在なので、それを退治していくさまは 勧善懲悪なスタイルだが、とはいえ悪魔もそういうものばかりではない、 という設定が出てくればより複雑になってもいくのだろう。


ということですでに5巻まで刊行されていますがご紹介。


【データ】
藤本タツキ
チェンソーマン
【発行元/発売元】 集英社 (2019/3/4) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ チェンソーマン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
悪魔のポチタと共にデビルハンターとして借金取りにこき使われる超貧乏な少年・デンジ。ド底辺の日々は、残忍な裏切りで一変する!! 悪魔をその身に宿し、悪魔を狩る、新時代ダークヒーローアクション、開幕!


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【オススメ】 保谷伸/まくむすび


まくむすび 1 (ヤングジャンプコミックス)

■【オススメ】漫画を描くのが好きだった子が 高校で演劇部に入部する。

ここからしばらくはレビュー漏れシリーズとなります。 まずは高校演劇部もののこの作品から。


高校に入ったのを機に、ずっと一人で描いてきた漫画を辞めようと 決意した主人公。なのに通学カバンの中に創作ノートが。しかも 処分しようとしたそのノートの中身と同じ内容が、演劇部の新歓 イベントの演目になっていたのだった。


友人によくわからないと言われて以降、描いた漫画を見せるのが 怖くなっていた主人公。実際は、「顔ゴマばかりで状況がわからないし」 というのが理由なのだろうが、そうした客観視された意見を得られず、 それ故成熟しなかった彼女の作品は、しかし、「漫画としてはとても読めたものじゃないが」「素晴らしい戯曲だった」と。脚本を書くこと、 そしてそれが演じられることに興奮を感じた主人公は演劇部に入ることになる。


演劇部にはクセのある人物がおり、彼女が的確につっこむそのおかげで話がスムーズに回る。まぁずるい手ではある。この演劇部は昨年なにかあったらしくてそのため部員が激減、ただしその何かはまだ明らかにされず。なお過去には入賞もしていたらしくトロフィーもあるのだが、顧問も離れ今はやる気も理解もない教師が担当でついている状態。今後展開に利用できる材料は色々。


一方、演劇ものは別に珍しくもない。その中で、主人公が演劇によって物語作りに 目覚めのめり込んでいくという作りは、演じる方ではなく作る方に注目している点で ユニーク。創作演劇をする部活、という設定なのでそれが活きる形になっている。


【データ】
保谷伸
まくむすび
【発行元/発売元】 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ まくむすび 1 (ヤングジャンプコミックス)
「高校演劇」との出会いが、すべてを変えた―― 仙台星見高校に入学した土暮咲良には、誰にも言えない創作活動への秘めた熱意があった。ある“きっかけ”で創作を諦めかけていた彼女だったが、「高校演劇」や仲間との出会いによって、彼女の日常は“劇的”に変化していくことに―― いま、誰もが輝く青春群像劇の幕が上がる!


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保谷伸/キミにともだちができるまで。

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【オススメ】 稲葉そーへー/貧々福々ナズナさま!


貧々福々ナズナさま! 1 (ヤングジャンプコミックス)

■【オススメ】 貧乏神に取り憑かれるお話、だがその貧乏神の設定が ユニークで実に良い。

貧乏神が取り憑いたのは、ブラック系な企業に勤める28歳の社畜だった。


神様ファンタジーもの、だがこの幼女の姿をした神様は貧乏神。 しかも願いごとを叶えることができるという。しかしそのかわりに、 願い事が叶うと何かが壊れるという。しかも何が壊れるかは、 神様にもわからないのだと。そして壊れたものを見て彼女は「また買えばいいじゃん!」と言い放つ。なるほど確かに貧乏神なのだった。


この、願い事を叶える、だが物が壊れるのが代償、という貧乏神設定は面白い。 しかも願い事が叶ったことに青年が福があると思ったら「福印」がたまるという。 このポイントカードのような福印をためて福の神にジョブチェンジするのが 貧乏神の願いなのだった。このシステム設定が巧い。


実はこの世には福の神も貧乏神もたくさんいる。 ということで神様が追加で登場することで話が広がっていく。 普通は人間に神は見えないのだが、願い事をしてもらいたいために取り憑いた相手に 可視の術を使ったということで、青年だけにしか神様は見えない。 というのではあれなので、福の神が取り憑いていた同僚に願い事を使って 彼女も神様が見えるようにする。これで神様ばかりインフレになる物語展開にはならずに済んだ。


願い事を等価交換で叶える設定の妙で楽しい異能力巻き込まれ型コメディとなっている。


【データ】
稲葉そーへー
貧々福々ナズナさま!
【発行元/発売元】 集英社 (2020/1/17) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 貧々福々ナズナさま! 1 (ヤングジャンプコミックス)
社畜サラリーマンの一色孝雄。ある日終電で帰宅すると部屋にはカワイイ女の子が…? その正体は、貧乏神のナズナ様! 願いをかなえる代わりに何かが壊れる迷惑な神様に取り憑かれた、器の小さい男の波乱の日常ここに開幕!


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【オススメ】 稲葉そーへー/しらたまくん
稲葉そーへー/へ〜せいポリスメン!!
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【オススメ】 七海仁、月子/Shrink〜精神科医ヨワイ〜


Shrink〜精神科医ヨワイ〜 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

■【オススメ】 精神科医にまつわる話を真摯に描く。

雑誌編集者である女性は最近全然眠くならない。睡眠をとらなくても平気なタイプだと自認していたが電車に乗っていた際いきなり息苦しくなり倒れてしまった。そこに居合わせたのが精神科医。冷たい彼女の手を温めながら一緒に数字を数えながら呼吸してみると、彼女は少し楽になり落ち着いてきた。しかし会社に戻って会議に出たところ再び発作が出てしまう。救急車で運ばれたが特に異常はなし。今日だけで二回も発作があったと訴えると、医師からは精神科にかかってみることを勧められる。しかし彼女には抵抗があり、それでも不調が続いたことから、心療内科なら…と受診をしてみる。だが医師は自分を一度も見ないままに薬を処方。不安が募り、電車にも乗れない。そんな状態の駅のホームで彼女は再び件の精神科医を見つけ、すがりつく。


主人公は精神科医。ちょっとぬぼっとした風貌だが実はエリート、だが大学病院の研究職には戻らず開業医をしているという状況で、それには彼の過去の経験が関わっているらしい。そんな彼の目的は、患者の命を助けること。自分と出会った人は1人も絶対に死なせない、と誓っている。そんな彼のクリニックを舞台にした話。患者によりいろいろなケースが提示されていくことになる。


医療ものだが本作の場合、医者になどかかりたくない、という思想以上に、精神科にかかるのは嫌だとか問題があると思われるのではないかという障壁がある点をテーマの一つにしている。日本の精神病患者は30人に1人程度、アメリカでは3人に1人が精神疾患を持っていると。しかし日本の自殺率は先進国最悪レベル。アメリカではちょっとしたことで予約を入れて会う相手が精神科医。確かにウッディ・アレンの映画ではおなじみな風景。日本の場合、病院は「特別なところ」で、「そんなこと」で行くことではない、という発想は高齢者以外の大概の人がもっていて、特に精神科については余計にそうした意識がある。日本は隠れ精神病大国だと。そのことを前提に、主人公は行動をしている。


精神科はこころの症状を診るためのもの、心療内科はストレスなどで身体に不調がある人を診るためのもの。精神科には精神医療を専門に学んだ医師しかいないが、心療内科には様々な心療科出身の医師がいることがあり、一部には精神疾患に詳しくない医師もいるのが事実と。


その上で一巻で取り上げられるのは、パニック障害、微笑みうつ、大人の発達障害。巻末ん見は「困ったときの相談先」というページもあり、なるほど、と思いつつもあげられるのが全国保健所一覧、全国精神保健福祉センター一覧、全国いのちの電話一覧、それぞれのURLと、まぁそういうことにしかならないよな…。病院、医者に関しては、本当に、どこに行くのが良いのか、口コミやコネクションくらいしかないし、とはいえ患者はアマチュアでしかないのでプロの目から見てどうなのかはわからない、そのプロの視点での評価は出回らないし問題のある医師はネガティブな情報が出ると名誉毀損などで訴え圧力をかけたりするというのが現状でもあり…。その点でかかりつけ医を作れという国の方針は正しいっちゃあ正しいが、そのかかりつけ医でも専門外のことはコネクションもなかったりするので堂々巡り。本作の場合も最初の2エピソードは接点のある医師のところへ行くという展開なので、結局、その病院を選ぶきっかけがあるかどうかが重要なのかもしれない。


漫画は悩み困惑し焦る患者に対し、ゆったりと受ける医師という構図で、テーマや題材から当然だが上から高圧的に描く話ではなく、そして大抵の人が自身も経験しなくもないシチュエーションが提示されており、フィクションとして読みながらも現実に引きつけて考えられる内容となっている。


【データ】
原作=七海仁、漫画=月子
Shrink〜精神科医ヨワイ〜
【発行元/発売元】 集英社 (2020/1/17) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ Shrink〜精神科医ヨワイ〜 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】パニック障害、うつ病、発達障害――。隠れ精神病大国と呼ばれる日本は、その名の通り、精神病患者の数自体は、アメリカ等と比べると少ない。その一方で、自殺率は先進国の中でも最悪レベル。悩んでいても“精神科は特別なところ”という思いこみが、人々の足を遠のかせてしまう…。精神科医・弱井は、そんな日本の現状を変えていき、一人でも多くの“心”を救うべく、こう願う――。「僕はこの国に、もっと精神病患者が増えればいいと思っています」


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【オススメ】 小賀ちさと/只野工業高校の日常


只野工業高校の日常 1 (ヤングジャンプコミックス)

■【オススメ】ヤンキー風な少年たちのかわいらしい話。

工業高校を舞台にした普通の少年たちの話。女子もいなくはないが絶対数が 少なく、電気科2年は6名いるらしいのだが一巻巻末までは物語のフレーム上に ほぼ現れてこない。


話は、ヤンキーに見えるが実際は真面目な子たちの日常を描く内容。 まぁカンニングしようとしたり日々ずぼらだったりもするが、 その実、国家資格をすでに取得していたり、工業高校在学をかわれて バイトに採用されていたり。本当に根っからやばめの 人物はとっくに退学している、ということであるようだが。


4コマ的な構成で概ね2ページでネタ終了。 基本内容はほんわか。あざとさ狙ったかわいい系ではない男子が 自然な距離感で戯れている図は寧ろ狙った作品よりも可愛いのでは。


電気科周りをじっくり描いたあとで、他の科に話を広げ、 巻末では転校生の女子を出してきて、という展開の仕方も上手。 学校の特性もきちんと絡めていて、全体的に丁寧な作り。 続刊も楽しみ。


【データ】
小賀ちさと
只野工業高校の日常
【発行元/発売元】 集英社 (2020/1/17) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 只野工業高校の日常 1 (ヤングジャンプコミックス)
とある雪国の片田舎にある只野工業高校。そこに通うのは、ピアスに金髪だけど国家資格持ちの“赤崎”、時給アップのためなら乙4だって取る“かっちゃん”、工業生なのに普通教科より専門教科が苦手な“やっちん”を始めとする愉快な生徒たち! SNSでも話題沸騰中の工業的青春コメディ開幕!!


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